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2005年07月13日

バックナンバー (Vol.14)

2005/06/23 Vol.14 技術士 鈴木裕
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目次
1.ものづくりのヒント − 困っています
2.マーケティングのヒント − やすやとサントリー
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こんにちは、
技術士の鈴木裕です。

先週は福島県で開催されたラリーに出場しました。自動車ラリーです。
全日本選手権の1戦として行われる「MSCC東京ラリー」の、選手権のかかっていないクラス(オープンクラス)で優勝してきました。遅かったのですが、周りが勝手につぶれてくれました。

昔は選手権を追いかけたりしていたのですが、最近は楽しみのために年2回ペースで出ています。
経営者/コンサルタントをやっていると、現場を経験できないので、最高の現場を経験して自己成長する、と言う目的もあります。

後で知ったのですが、ピーター・ドラッガーも、「自己成長を継続するには、年に何回か現場に出て働け」と言っています。経営者として、現場を人に任せるのは効率を考えれば当然ですが、自分自身が成長するためには、やはり現場は必要です。

分刻みでドラマが起きる、それに対して的確に対処する。自分は、ラリーによっても育てられたのだなあ、とつくづく思います。
ラリーの様子は、私のブログ http://blog.suzukiyutaka.com/ にも掲載しています。

では、儲けを生む、ものづくりとマーケティングのヒント、始めましょう。

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1.ものづくりのヒント

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□ 困っています

ネタが尽きました。

と言っても、知っていることのすべてを書き尽くしたと言う意味ではないのです。まだまだあなたのお役に立つことはいっぱい持っているつもりです。
これでも一応、技術士です。

何を書いたら、お役に立てるのか、わからなくなりました。
よろしかったら、あなたの困っている事を聞かせてくれませんか?
E-mailでお寄せください。

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2.マーケティングのヒント

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□ やずやとサントリー

「やずやの香醋」と言う健康食品があります。

やずやさんは、マーケッターの間では有名です。激戦の健康食品通販業界で業績を伸ばしている会社です。
ここの折込チラシを私は集めています。だいたい月に2回、入っています。
今、テレビを見ていたら、たまたま「サントリーの黒酢にんにく」というのを宣伝していました。
どちらもカプセルの中にお酢由来の健康成分を詰めた健康食品。よく似ています。

しかし、どちらを買いたいか、というと、圧倒的に「やずやの香醋」です。
実は、今、注文しようと思っていたところです。
何故?
普通なら大企業のサントリーの製品の方が安心では?

もっともなんですが、6月8日に入ったやずやさんのチラシのサブタイトルはこうでした。
「ほとんど家にいるのに、いつも疲れている。」
そうなんです。最近は自宅事務所で仕事することが多く、あまり出かけないのに疲れが溜まっているんです。もう、このタイトルだけで読んでしまいました。

何故、外出しないのに疲れるのか?その理由が書いてあります。2/3くらい読み進んだところで、はじめて「やすやの香醋」の名前が出てきます。しかし、それは「やすやの香醋」がどんなにいいものか書いているわけではありません。「お酢が体にいいのは知ってますよね?でも毎日お酢を使った料理をつくるのは大変です。そこで、飲みやすいカプセルにしたんです。もし健康になりたかったら、試してみてくださいねー。」って言う感じです。

「サントリーの黒酢にんにく」は違います。いきなり、「どこどこ産の黒酢にこだわりましたっ!」から入ります。「黒酢の成分はこんなもんで、こんなに体にいいんです!」「そこに、にんにくのなんちゃら成分を混ぜたので、もっと体にいいんです!」…私がマーケティングに関わっていなければ、即チャンネルを変えるところです。チラシなら丸めてポイです。

この違い、わかりますか?
つまり、やずやさんは、「私」が「疲れている。それはどうしてか?」と言うところから入ったんです。サントリーは、商品から入ったんです。この違いです。

ほとんどの人は、サントリーと同じ間違いをやります。「ウチの商品はこんなにいいんだ!」「私なら、解決できます!」「だからあなたは買うべきだ!」…理詰めでいくら説得されても買いたいとは思いません。
USP(Unique sales proposition = 誰も真似できないあなただけの特徴※)を勘違いしている例です。

顧客は、悩みをわかってくれる人を無条件に信頼します。
あなたのお客様の持っている悩みは何ですか?

※USPを勘違いしていた人は神田正典先生の「小予算で優良顧客をつかむ方法」を読んでみてください。

投稿者 suzuki : 2005年07月13日 16:52

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